エビデンスで教育を考えた

数学教育に関する論文や本を紹介します。

基礎研究って定義が曖昧だよねって話。

 以前に大隈教授が声をあげた基礎研究の充実の話。

 

mainichi.jp

 

 充実ってのは、要は基礎研究に金よこせってことで、これ自体は(基礎研究者にとって)素晴らしいお話なんですが、

「そもそも基礎研究って何よ?」

 

 

ってなると中々入り組んでくるんですよね。

 

 

まずは定義から

ちなみに、アメリカだと

Basic research, also called pure research or fundamental research, has the scientific research aim to improve scientific theories for improved understanding or prediction of natural or other phenomena.

Basic research - Wikipedia

 

でして、日本だと、辞典によってまちまちなんですが、

特別な応用・用途を直接に考慮することなく自然世界を追究し、仮説・理論の形成や新しい自然認識を得るために行われる理論的・実験的研究。

「デジタル大辞典」

 

あるいは

将来の革新的な技術や素材の開発につながる新しい知識や構想の発見を求めて行う研究活動。

大辞林

 

この2つは結構違っているんです。話すとたくさん出てきそうですが、1番の特徴は

 

役に立つかどうかを考慮してる→大辞林

役に立つかどうかを考慮してない→デジタル大辞典

 

でして、ちなみに英語圏の定義は、役に立つかを考慮してません。この点でいうと、デジタル大辞典を採用するべきかと思うんですよ。

 

おそらく私以外もデジタルのほうを採用すると思います。(希望的)

 

 

国のほうが大辞林

ところで、ある議員のブログがちょっと話題になりました。

 

www.taro.org

 

 

この人の論によると、「データでみると、研究費減ってないよー」ということなんですが、確かに科学技術研究費を見ると、減っていません。ところがこの人は(というか国は)、基礎研究の定義として大辞林(役に立つかどうか)のほうを採用していると思います。

 

 その根拠は、科学技術費の内訳です。

 

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http://www.meti.go.jp/policy/economy/gijutsu_kakushin/tech_research/aohon/a17_3_1.pdf

 

www.stat.go.jp

 

これは内閣府からの引用です。これを見ると科学技術費がどの分野に使われているかがわかるんですが、上位の分野って、どれも役に立つかどうかじゃないですか?

 

 

まとめ

 

 つまり何が言いたかったかというと、

「研究者と官僚で、基礎研究の定義と範疇をまず議論すべきでは」

 

ということです。まずここがしっかりしないと、予算の分配の議論もできないと思いました。どーなることやら。