エビデンスで教育を考えた

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研究で分かったイノベーションを促進するための効果的なコラボレーション手法とは?

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 皆様はチームで何かを目指してますか?

 

「チームの成果のためには効果的なコラボレーションが必要だ」

「リモートワークで有効な方法とは?」

「1人1人がクリエイティビティを発揮してリーダーシップを取るにはどうしたらいいだろうか?」

 

 仕事や研究において協力することは大変なことです。SNSやリモートワークの普及にもかかわらず、その辺りの状況はどうなっているのでしょうか?今回はそんな方のための研究を紹介します。

 

研究者の生産性を国内外で調査した結果

 

 今回のテーマは、イタリアの大学を対象に行われた調査結果です。2001年から2012年の間に、少なくとも1本の論文を執筆した人々(内訳は数学系が4051人)を対象に、期間の調整や国内での共同研究、性別の違いなどを追跡しました。

 

調査結果から明らかになったことは次の通りです:

- 国内研究と国外研究には逆相関があります。国内研究が増えると国外研究は減少し、その逆もまた然り。

- 共同研究数は次の通りです:学内 > 国内 > 国外。

- 学内および国内での共同研究は研究の生産性に大きな影響を与えますが、国外での共同研究は負の影響を与える傾向がありますが、有意ではありません。

 

これが意味するところは、コラボレーションするには、個々人の物理的な距離が大切だということです。近くで仕事した方が良いということです。

 

 また研究者は他にも調査しています。

 

- 結果は分野によって異なります。生物学、数学、コンピュータサイエンス、教育学、心理学の分野では、国内共同研究がプラスの影響を与えます。

- 女性研究者は女性研究者同士の共同研究が良い結果をもたらす可能性があります。

物理的に遠くなるほど、進捗管理にコストがかかるため、共同研究はサバティカルを利用するか、研究者を雇用する必要があるようですね(笑)。

 

まとめ

 というわけで今回はコラボの話でしたー。チームで生産性を上げたい方は、今こそ出社を!

 

参考

The relationship among research productivity, research collaboration, and their determinants - ScienceDirect